「一生懸命やっているのに、なぜかずっとしんどい」「頑張っているつもりなのに、報われている実感がない」——そう感じたことはありませんか。
この記事では、その「しんどさ」の正体を、個人の能力や頑張り方の問題としてではなく、学校現場に根強く残る指導観の問題として整理します。原因が構造にあると分かるだけで、見える景色が変わります。
01 「しんどい」の正体は個人ではなく仕組みにある
授業準備に時間を割けない、生徒指導がうまくいかない、部活動指導で休みがない——こうした個別の悩みの奥には、多くの場合「生徒を管理し、統制すること」を指導の基本とする学校文化があります。個人がどれだけ工夫しても、この土台が変わらない限り、しんどさは形を変えて繰り返し現れます。
02 Control型指導とは何か
Control型指導とは、規律・統制・管理を重視し、生徒を「従わせる」ことを前提にした指導のあり方です。ルールを徹底させる、逸脱を許さない、教員が主導権を握り続ける——一定の秩序を保つには有効な面もありますが、教員自身にも「常に統制し続けなければならない」という緊張と負荷を強い続ける構造でもあります。
03 なぜControl型はしんどさを生み続けるのか
Control型の現場では、生徒の問題行動やクラスの乱れが起きるたびに「教員の統制力の不足」として扱われがちです。その結果、教員は休む間もなく目を光らせ続け、うまくいかないときは自分の指導力のせいだと抱え込みます。これが、頑張っても頑張っても終わらない「しんどさ」の正体です。
04 Empowerment型という、もう一つの指導観
Empowerment型は、生徒を「従わせる対象」ではなく「自ら考え、力を発揮する主体」として支える指導観です。教員の役割は統制することではなく、生徒が自分の力を発揮できる環境を整えることに変わります。同じ状況でも、意味づけが変わるだけで、教員自身の心の負荷は大きく変わります。
05 中学校てらすがControl→Empowermentを掲げる理由
中学校てらすは、生徒指導(Control)から生徒支援(Empowerment)への転換をテーマに掲げています。運営メンバーは全員が現役の中学校教員であり、今まさに同じ教室に立ちながら、この転換を模索しています。この視点の転換自体が、しんどさを減らす一歩になります。
06 明日からできる、小さな転換
いきなり指導観全体を変える必要はありません。まずは一つの場面だけ、「従わせる」ではなく「本人はどうしたいと思っているか」を聞いてみることから始められます。小さな転換の積み重ねが、統制し続ける緊張感を少しずつ緩めていきます。
07 それでもしんどさが消えないときは
指導観の転換は、一人で抱え込んで進めるものではありません。学校全体の文化がControl型に強く根付いている場合、個人の努力だけでは限界があります。そんなときは、同じ視点を持つ他の教員とつながり、日々の実践や悩みを共有できる場を持つことが助けになります。
タイプ別・今の自分に近いのはどちらか
「統制できていない自分がダメだ」と感じている方:それは指導観の問題であり、あなたの能力の問題ではない可能性が高いです。
Empowerment型を試したいが、周囲の理解がない方:一人で学校文化ごと変えようとせず、同じ視点を持つ教員とつながりながら、小さな実践から始めることをおすすめします。
どちらの指導観か、まだ判断がつかない方:日々の場面で「従わせようとしているか」「本人の考えを聞こうとしているか」を意識して振り返ってみると、自分の傾向が見えてきます。
よくある質問
Q. Control型指導が完全に悪いということですか?
A. そうではありません。一定の規律や安全確保にはControl型の要素も必要です。問題は、統制だけに頼り続けることで教員自身が疲弊していく構造にあります。
Q. Empowerment型に変えると、クラスが乱れませんか?
A. 急に手放すのではなく、場面ごとに少しずつ生徒の主体性を引き出す関わりを取り入れることで、無理なく移行できます。
Q. 管理職や同僚がControl型を重視している場合はどうすればいいですか?
A. 学校全体を変えることは難しくても、自分のクラスや担当場面から小さく実践することは可能です。
Q. この考え方は、他の「しんどい」原因(保護者対応など)にも関係しますか?
A. はい。保護者対応の悩みも、多くは「うまく統制できなかった」という枠組みで捉えられがちです。視点を変えることで、負荷の感じ方も変わります。
Q. Control→Empowermentという考え方は、どこかで詳しく学べますか?
A. 中学校てらすのコミュニティでは、同じ視点を持つ現役教員同士が日々の実践を共有し合っています。
まとめ:しんどさは、あなたの実力不足ではない
「しんどい」の正体は、多くの場合あなた個人の能力不足ではなく、Control型指導という学校現場の構造にあります。この視点を知るだけで、自分を責め続けることから一歩離れられます。
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