「教員を辞めたい」「もう無理」と感じたら|現役教員が語る、辞める前に知ってほしいこと

はじめに――「もう無理」と思うのは、あなたが弱いからではありません

夜、誰もいなくなった職員室で、明日の授業準備をしながらふと「もう無理かもしれない」と思ったことはありませんか。あるいはスマートフォンで「教員 辞めたい」と検索して、このページにたどり着いた方もいるかもしれません。

まず伝えたいのは、そう感じるのはあなたが弱いからでも、教員に向いていないからでもないということです。教員の時間外勤務は依然として長時間に及び、精神的な不調で休職する教員の数も高い水準で推移しています。「しんどい」「辞めたい」という気持ちは、今の学校現場が抱える構造的な問題への、ごく自然な反応です。

このページでは、なぜ多くの教員が「辞めたい」「もう無理」と感じるのか、その原因を整理したうえで、辞める・休む・環境を変えるという複数の選択肢と、何より「一人で抱えないための場所」についてお伝えします。今すぐ答えを出す必要はありません。まずは、同じ思いを抱えている先生が全国にたくさんいることを知ってもらえたらと思います。

教員が「辞めたい」「しんどい」と感じる主な原因

「辞めたい」という気持ちの裏には、たいてい複数の原因が重なっています。自分がどこに一番しんどさを感じているのかを言葉にしてみると、次にとるべき行動が見えてきます。

長時間労働・終わらない持ち帰り仕事

授業準備、成績処理、部活動指導、保護者対応、校務分掌……。定時に帰れる日はほとんどなく、自宅に仕事を持ち帰るのが当たり前になっていないでしょうか。休日も部活動の引率や大会で潰れてしまい、心身を休める時間が確保できないまま次の一週間が始まる。この慢性的な疲労が、「辞めたい」という気持ちの土台になっているケースは少なくありません。

保護者対応のストレス

連絡帳や電話越しの一言に、夜眠れなくなるほど心をすり減らした経験はないでしょうか。良かれと思ってした指導が伝わらなかったり、理不尽に感じる要求に一人で対応しなければならなかったりすることが、じわじわと教員を追い詰めます。

学級経営がうまくいかない孤独感

クラスがうまくまとまらない、生徒との関係づくりに苦戦している――そう感じても、職員室では「弱音」として扱われることを恐れて相談できない。学級経営の悩みは特に、一人で抱え込みやすいテーマです。

評価されにくい・成果が見えにくい

どれだけ工夫して授業をしても、生徒に向き合っても、それが正当に評価される仕組みが整っているとは言えません。頑張りが数字や言葉で返ってこないことが、モチベーションを静かに削っていきます。

職員室の人間関係

閉じた空間である職員室では、価値観の違う同僚や管理職との関係に悩むことも珍しくありません。「こうしませんか」を飲み込んでしまう空気、熱く語るほど広がる周囲との温度差――そうした違和感を口に出せないまま、心がすり減っていきます。

「辞めたい」と思ったときにまず確認したい5つのこと

強い「辞めたい」という気持ちに突き動かされて衝動的に判断する前に、次の5つを一度確認してみてください。

  1. その気持ちは「今の学校・今の環境」に対するものか、「教員という仕事」そのものに対するものか。 異動や担当替えで状況が変わる可能性はないか、切り分けて考えてみましょう。
  2. 十分な睡眠と休息が取れているか。 慢性的な睡眠不足の状態では、物事を実際より悪く感じやすくなります。まず心身を休めることを優先してください。
  3. 誰かに今の状況を話せているか。 家族、友人、同僚、あるいは学校の外の人でも構いません。一人で抱えている状態そのものが、しんどさを何倍にも大きくします。
  4. 「辞める」以外の選択肢を検討したか。 休職、異動希望、担当業務の見直しなど、今の職を離れずにできることがまだ残っていないか確認しましょう。
  5. 心や体に、無視できないサインが出ていないか。 涙が止まらない、眠れない、食欲がない、朝どうしても起き上がれない――こうしたサインがある場合は、後述するように早めに専門家や信頼できる人に相談してください。

選択肢は「辞める」だけではありません――休職・異動・働き方を変える

「辞めたい」と感じたときに、いきなり退職だけを検討する必要はありません。

休職という制度があります。心身の不調がある場合、診断書をもとに一定期間、教員としての籍を残したまま休むことができます。まずは「辞める」ではなく「休む」という選択肢を、管理職や医療機関に相談してみる価値があります。

異動も現実的な選択肢です。今の学校特有の人間関係や校風がしんどさの主な原因になっている場合、環境が変わるだけで状況が大きく改善することがあります。

担当業務の見直しも検討してみてください。部活動顧問の負担軽減、校務分掌の相談など、管理職や教育委員会に相談することで、働き方が変わる余地がある場合もあります。

そのうえで、それでも「辞める」という決断に至ることもあるでしょう。その場合も、衝動的にではなく、円満退職に向けた引き継ぎのタイミングや、退職後のキャリアについて整理してから動くことをおすすめします。

現役教員たちのリアルな声――私たちも「もう無理」と思っていました

中学校てらすの運営メンバーの多くは、現役の中学校教員です。今まさに同じ教室に立ち、同じ職員室の空気を吸っている私たちも、かつて「もう無理かもしれない」と感じた瞬間がありました。

学級経営がうまくいかず夜眠れなかった話、保護者対応で心が折れそうになった話、職員室で本音を言えずに一人で抱え込んでいた話――運営メンバー自身の「当時の悩み」は、これから体験談シリーズとしてこのサイトで少しずつ紹介していきます。

「弱音を吐いてもいい」「うまくいかなくて当然」――そう思える場所があるだけで、明日の一歩を踏み出しやすくなります。

一人で抱えないために――全国の先生とつながる「中学校てらす」

中学校てらすは、全国の中学校教員が集まるオンラインコミュニティです。職員室で一人で抱えていたモヤモヤを、安心して話せる場所――それが私たちの目指す「先生のサードプレイス」です。

チャットでいつでも気軽に相談できる日常交流、有名講師を招いたオンラインイベント、学級経営や校務分掌のアイデアを共有し合う実践共有、対面イベントでのリアルな交流など、あなたに合った関わり方を選べます。

まずは雰囲気を知りたいという方は、無料のLINEオープンチャットからどうぞ。より深く交流し、実践に繋げたい方は、月額制の有料会員としてSlackコミュニティにご参加いただけます。

代表・青野祥人をはじめ、運営メンバーがどのような思いでこのコミュニティを続けているかは、「代表の想い」のページでも詳しく紹介しています。

よくある質問

Q. 教員を辞めるのは甘えですか?
A. 甘えではありません。長時間労働や評価されにくい仕組みなど、多くは個人の努力だけでは解決できない構造的な問題が背景にあります。「辞めたい」と感じること自体は、自然な反応です。

Q. 辞めたいと伝えるタイミングはいつがいいですか?
A. 一般的には、年度末・学期末が引き継ぎの負担が少なく円満に進めやすいタイミングです。ただし心身の不調が強い場合は、時期にこだわらず早めに管理職や医療機関に相談してください。

Q. 円満退職するにはどうすればいいですか?
A. できるだけ早めに直属の上司(管理職)に意思を伝え、引き継ぎ資料の準備や後任探しに協力する姿勢を示すことが基本です。感情的な対立を避け、事務的な手続きを丁寧に進めることが円満退職の近道です。

Q. 転職エージェントは使うべきですか?
A. 転職を具体的に検討する段階になったら、教育業界に詳しいエージェントに相談するのも一つの方法です。ただし、辞めるかどうかを迷っている段階では、まず利害関係のない場所で気持ちを整理することをおすすめします。

まとめ――今日、一歩だけ踏み出すなら

「教員を辞めたい」「もう無理」と感じる背景には、あなた一人の力では変えられない構造的な問題があります。だからこそ、一人で抱え込まないでください。

今日できる一歩は、退職届を書くことでも、転職サイトに登録することでもなくていいのです。まずは、同じ悩みを持つ先生とつながってみること。中学校てらすの無料LINEオープンチャットに参加して、雰囲気を覗いてみることから始めてみませんか。

中学校てらすロゴ

中学校てらす

中学校教員・教育関係者が全国から集まり、
生徒も先生も幸せになる方法を問いながら、
学校や教育の在り方について対話し、実践を続けるコミュニティです。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!